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インフルエンザについて

Q. いつ流行するのか?

 
A. 毎年12月から3月にかけて流行します。2022年は、2年ぶりに12月から流行の兆しが見えます。
 
 

Q. インフルエンザと普通のかぜは違うのか?

A. インフルエンザは、急激な全身症状が特徴です。
普通のかぜと同じ、せきや鼻水などに加えて、
頭痛、関節痛、全身倦怠感、吐き気などの全身症状も出ます。
 

Q. . インフルエンザの症状の経過は?

A
48〜72時間の潜伏期間の後、高熱、頭痛、関節の痛みなどの全身症状と、せき、鼻水などの風邪症状がでます。
熱は、一度さがったあとに再び高熱になることもあります(二峰性)。
発熱は、2〜5日続いてさがっていきます。
全快するまで1週間ほどかかります。

感染すると気道上皮(のど、気管支、肺)で急速に増えます。

1個のウイルスは、

  8時間後には、100個

  16時間後には、10,000個(1万個)

  24時間後には、 ,000,000個(100万個)!!

 

気道の粘膜を溶かし、痰(たん)を出す機能をさげたり、粘膜に強い炎症を起こすため、細菌の感染も合併して、肺炎や中耳炎などを起こすこともあります

Q. インフルエンザの検査はいつしたほうがよいか?

A12時間〜48時間以内がよいと考えます。
検査が陽性となるには、
ある程度、インフルエンザウイルスが増殖していることが必要です。
インフルエンザに対する治療薬を投与するのは、48時間以内が望ましいため、できれば12時間〜48時間以内がよいと考えます。
下に例を示します。
AさんとBさんが、同じときにインフルエンザに感染したとします。
Aさん(赤線)とBさん(オレンジ線)のウイルスの増え方は違うので、症状が出てから、すぐに検査をしてもでないことが考えられます。
 
インフルエンザの検査で診断できるのは、90%〜95%程度だといわれます。症状がでて十分な時間が経過していても、検査で陰性になることがあるため、症状や診察も含めて、総合的に診断を行います。

Q. . インフルエンザの治療はどうすればよいか?

A. 一般療法(安静と水分補給)と薬物療法(抗インフルエンザ薬)があります。
 
【一般療法】とは、
安静と十分な睡眠をとること
高熱による脱水症状を防ぐため水分補給をしっかり行いましょう。
 
【薬物療法】
抗インフルエンザ薬は、症状から48時間以内に投与することで、効果は最大に発揮されます。

発熱の期間を1〜2日間短くすることができ、鼻やのどからのウイルスの排出もへらすことができます。
48時間以降であっても、肺炎などで死亡する可能性を抑えたという論文もあります。
内服薬(タミフル、ゾフルーザ)、吸入薬(リレンザ、イナビル)、点滴薬(ラピアクタ)があり、治療については医師と相談して投与を決めましょう。

その他、咳や鼻水、頭痛や倦怠感などに対する治療も併用することがあります。

Q. 抗インフルエンザ薬にはどのようなものがありますか?

A. 内服薬、吸入薬、点滴の薬があります。
【タミフル】
カプセルと粉薬があります。
1日2回、5日間の投与が原則です。
37.5kg以上の小児や成人ではカプセルの投与が可能です。
小児で錠剤が内服できない方や吸入が上手にできない方、粉薬がある唯一の抗インフルエンザ薬です。
2018年から
使用が控えられていた10歳代の方にも使用できるようになりました。
また、ジェネリック薬品が発売されたため、価格が安く抑えられます。
【リレンザ】
吸入薬で、1日2回 5日間の吸入が原則です。
1回に2ブリスター(5mg×2)を吸入します。


 
【イナビル】
吸入薬で、1回の吸入(10歳以上は2つ、小児は1つ)のみです。
2019年から、吸入器で5分程度行う用法も追加されました。
 
【ゾフルーザ】
2018年3月に発売された錠剤のお薬で、1回の内服のみです。
体重によって用量が異なるため、価格も大きく変わってきます。


耐性ウイルスについて、日本感染症学会から提言が出されました。
(1)12-19歳および成人:臨床データが乏しい中で、現時点では、推奨/非推奨は決められない。
(2)12歳未満の小児:低感受性株の出現頻度が高いことを考慮し、慎重に投与を検討する。
(3)免疫不全患者や重症患者では、単独での積極的な投与は推奨しない。
現時点(2019年度)では、
インフルエンザA型の治療として12歳未満の小児への処方は慎重に行いましょうという内容です。
【ラピアクタ】
点滴のお薬です。
嘔吐の症状が強く他の抗インフルエンザ薬の内服ができないときなどに
点滴で投与することをご相談させていただいています。
 

Q. . タミフル®(抗インフルエンザ薬)で「異常行動」はおきるか?

A. タミフルの処方に関係なく、インフルエンザに罹患したときは、異常行動を発現する可能性があります。
インフルエンザのときは、治療に関係なく発熱から2日以内は、注意しましょう。

薬食審・医薬品等安全対策部会安全対策調査会の報告書によると、
処方患者100万人あたり、異常行動がおきた人数は、
内服していない人で、8.0人
タミフルで、6.5人
リレンザで、4.8人
ラピアクタで、3.8人
イナビルで、3.7人
つまり、タミフルや抗インフルエンザ薬に関係なく、異常行動は起きています。

しかし、タミフルだけでなく、抗インフルエンザ薬で「重要な基本的注意」で以下の記載があります。
薬剤の服用の有無にかかわらず異常行動が現れることがあり、特に就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多く、発熱から2日間以内の発現が多いことを明記し、患者・保護者に対策を講ずること

 

Q. . インフルエンザにかからないようにするにはどうしたらいいか?

A. 有効な方法は以下の通りです。
 
【1】流行前の予防接種
インフルエンザは感染力が強く、せき、鼻水などの「かぜ症状」まで予防は難しいですが、「全身症状」の予防や重症のリスクを軽減します。

 
【2】咳エチケット
インフルエンザに感染した人のせきやくしゃみなど、小さな水滴(飛沫)を、浴びることで感染します。

・せきがでるときは、マスクをすること。

・他の人に向けて、せきやくしゃみをしないこと。

・鼻汁、痰(たん)を拭いたティッシュなどは、すぐにゴミ箱にすてて、よく手を洗うこと。


【3】外出後には、手洗いをすること

インフルエンザには、アルコールによる消毒も効果が高いです。
 
【4】十分な休養とバランスの取れた食事
 
【5】人混みや繁華街への外出を控える
特に御高齢の方や妊婦、疲労気味、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。

 

Q. . インフルエンザワクチンは受けたほうがよいか?

A毎年、接種したほうがいいです。
季節性インフルエンザは、毎年少しずつ変化するので、毎年、流行を予測して新しく製造されています。
効果は、接種後2週間〜5か月程度です。
 
「インフルエンザワクチン」 Q & A を参考にしてください。

Q. . インフルエンザになったあといつから登校(通園)できるか?

A. 学校保健安全法では、
発症した後 5 日を経過し、かつ、解熱した後 2 日を経過するまで。 幼児においては、発症した後 5 日を経過し、かつ解熱した後 3 日を経過するまで」が、出席停止の目安とされている。

 

 
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